妊活を始めたが、なかなか妊娠出来ない・・・。妊娠を考えているが年齢的に・・・。
私って不妊症なの?
このようなお悩みやご不安の声を多くお聞きします。
特に近年では、女性の社会進出や環境の変化により、晩婚化が進み、多くの女性がこの悩みに直面しております。
2022年4月には不妊治療が保険適用となり、取り巻く環境も大きく変化しております。
不妊治療で行き詰っている方、これから妊娠を希望する方を中医学の力でサポートしていきます。

不妊とは

「不妊」とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものをいいます。日本産科婦人科学会では、この「一定期間」について「1年というのが一般的である」と定義しています。さらに、明らかな不妊原因が存在する場合は不妊の期間にかかわらず不妊症といっても差し支えありません。

頻度・分類

不妊のカップルは約10組に1組と言われていますが、近年、妊娠を考える年齢が上昇していることもあり、この割合はもっと高いとも言われています。 不妊の頻度は、およそ13~17%であるが、女性年齢の進行とともに不妊の割合も増加します。年令別の不妊の頻度は20代前半では5%以下、20代後半でおよそ9%、30 代 前半では15%、30代後半で30%、40歳以上では60%以上となります。
不妊の分類は女性に原因がある場合を女性不妊、男性が原因の場合を男性不妊と分類しています。女性不妊は、一度も妊娠しない場合を原発性不妊、妊娠経験があるのにもかかわらずその後妊娠しない場合を続発性不妊と分類していて、器質的に不妊の原因がある場合を器質的不妊、原因不明の場合を機能性不妊と分類することがあります。

不妊の原因

不妊の原因は、男性側、女性側、あるいはその両方にある場合がありますが、何も原因が見つからない場合もあります。

■ 女性側の原因 
排卵因子
卵管因子
頸管因子
免疫因子
子宮因子
■ 男性側の原因 
造精機能障害
精路通過障害
性機能障害
加齢による影響

男性側に原因がある割合と、女性側に原因がある割合は、ほぼ半々だと言われています。
不妊の原因別頻度は男性不妊が32.7%、卵管因子20.5%、卵巣因子が20.5%, 子宮因子が17.6%、免疫因子が5.2%、残りは原因不明となっています。不妊治療を求めてクリニックに受診するカップルの10~30%が原因不明の機能性不妊であり、受診患者の中で最も多くなっています。
全く病気とは無縁で病院を訪れることのなかったご夫婦、カップルにとっては、自分が不妊ではないかと考えただけで、大きな不安をお持ちになることと思います。
まずは健康であることを確認し、人生のプランをたてるために、専門の医療機関や不妊治療に詳しい専門家にご相談ください。

男性不妊

不妊症と聞くと、日本では昔から慣習的に主に女性に問題があると考えられていましたが、本当に不妊症とは女性だけの問題でしょうか?答えは「いいえ」です。不妊症の原因を、男女別で見てみますと、女性だけに原因があるのは41%と言われており、男性だけに原因があるのは24%、男女共に原因があるとされるのは24%と、男性に原因があるとされるのは48%となります、残りの11%は原因不明とされています。 つまり不妊症の半数以上は男性の側にも、なんらかの原因があると考えられ、このような場合を男性不妊といいます。そのことを踏まえると男性不妊の患者さんが決して少ないわけではありません。

妊活と中医学

不妊症に対する中医学の役割及び効果について
中医学の考えでは「女性は7の倍数」「男性は8の倍数」の周期で年々体が変化していき、女性は35歳、男性は40歳を境に体が衰えていくとされております。
これは現代医学もほぼ同じ認識を持ち、実際のところ男女ともに、加齢により妊娠する、させる力(妊孕性)が低下することが分かっています。女性は30歳を過ぎると自然に妊娠する確率が下がっていき、35歳を過ぎると顕著に低下します。加齢により、子宮内膜症などの合併疾患が増え、卵子の質の低下が起こり、妊孕性低下に繋がると考えられています。また、女性の社会進出が進む現代、結婚後も働く女性が多くなりました。
社会・家庭と両方から生ずる精神的、肉体的ストレスも少なくありません。
そんな現代において、不妊という状態は、妊娠によって母体にもたらされる負担を未然に回避する為、ひとつの母体保護の自衛的反応と考えられます。
漢方・鍼灸は単に「不妊を改善する」などの効果だけを期待して治療するものではなく、患者様ひとりひとりの体質や症状に合わせて、無理のない治療方針を選び、治療方法を提案していきます。漢方薬や鍼灸治療で、内臓の状態や血液循環を良くすることで、健康な状態をつくりあげていき、結果的に妊娠しやすい体質への改善に期待できるということなのです。 赤ちゃんは、そういった、病気になりにくい健康な体にやってきます。

中医学の不妊原因と分類

五大分型:
(1)腎陽虚型
(2)腎陰虚型
(3)肝気郁滞型
(4)血瘀胞脈型
(5)痰湿壅阻型
この五大分型を基礎として、男性には主要補腎益気,女性には月経調整することが体 質・体調を整え妊娠力を上げるのポイントになります。

妊活の為の周期療法

月経周期によって漢方薬を調整するこの方法は、中医学的には「調周療法」と呼びます。
日本では「周期療法」で呼ばれています。この治療法は体内の女性ホルモンと密接な関係があり、この治療法の良い点としては、月経周期によって漢方薬を変えることで、本来の正常な周期へ改善できることです。月経周期を整えることで、質の良い卵子作り、スムーズに排卵する力、卵巣・卵管の機能の改善、着床しやすい子宮環境へと繋がります。

周期療法のポイント

〇 低温期:卵胞の発育を促す。
〇 排卵前~排卵期:排卵を促す。
〇 高温期:黄体成熟,受精卵の着床しやすい環境作り。
〇 経前~生理期:次の周期に向けてリセットを行う。

鍼灸治療

漢方薬と鍼灸治療を併用することで、より相乗効果が期待できます。
鍼灸治療は子宮や卵巣への血流が良くなるだけでなく、脳への血流量も増え、ホルモンバランスが良くなります。ホルモンバランスが整うことで卵子の質や、子宮の粘膜の状態にも良い影響を与え、着床環境が整います。
また、体外受精で行う、採卵の際に傷ついた卵巣や粘膜の修復にも効果が期待出来ます。

女性の悩み

以下の女性に特有な悩みの相談を承っております。
〇 生理痛
〇 生理不順
〇 PMS (月経前症候群)
〇 子宮筋腫
〇 子宮内膜症
〇 多嚢胞性卵巣症候群
〇 高プロラクチン血症
〇 産後ケア